このコーナーでは、大下宗香のプロデュースした茶器・棗を、時期によりチョイスして
ご紹介します。日本文化の美しさ・しなやかさを伝えると共に、トラディショナル・ク
ラフトの真の意味での豊かさを感じて頂きたいと考えております。

第三回目にご紹介するのは楓に流水蒔絵香合です。

■楓と流水について
 流水に紅葉の落葉を配した図を龍田川と言います。
 桜の吉野と共に古くから和歌に詠まれ「龍田川の
 錦なりけり」の歌で有名な紅葉の名所を意味する
 約束ごととなった名称です。
 名所絵に描かれたり、工芸意匠に用いられるなど
 画題的に発展を遂げたモティーフと言えます。

■蒔絵
 金・銀・ナシジと青貝を用い、紅葉した落葉が
 永遠に水面を流れていくかのごとく、艶やかな
 イリュージョンを表現しています。
楓に流水蒔絵香合/フタとオヤの底部
■木地について
 ボディーは丸香合で、中は銀地に金平目のバラ
  蒔きで仕上げられています 。
あまりボテッとしすぎない膨らみ具合で、優しい
ながらも存在感のある木地です。
◆楓に流水蒔絵香合/天場アップ。
 青貝の葉が波間に美しく生えます。

バックナンバーはこちらヨ。
Vol,1 ■花兎マキエ/独楽筋中次・筋中次

Vol,2 ■竹に雀高中次

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